水の音、無形の雫

アニメやゲームのレビュー、日常の様々な事象に関する考察など。C86・3日目東P21a

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TOP > ひだまりスケッチ×☆☆☆

今期終了アニメの評価をしてみないかい?8   2010.04.25



「ゲームやアニメについてぼそぼそと語る人」さんのところのアニメ評価企画に参加させて頂く運びとなりました。

今期終了アニメの評価をしてみないかい?8

当ブログでは既にまとめ記事っぽい何かを書いていたような記憶もありますが、せっかくなので今回はもう少し踏み込んだ評価をしてみましょう。

細かいルールなどは上記ページで確認して頂くとして、とりあえず評価作品の列挙。


とある科学の超電磁砲
ひだまりスケッチ×☆☆☆
ソ・ラ・ノ・ヲ・ト
バカとテストと召喚獣


以上4本。

少な!と思われるかも知れませんが、そこはあれ、2クールモノのデュラララやクェイサーを除いて、一応最後までちゃんと視聴した作品となると、まあこんなもんですよ。



さて、作品の確認も終えたところで、まずは当方独自の評価基準を明確にしておきましょうか。
企画者サイドから提示された基準に、以下の評価項目を加えたものを評価点数とします。

ストーリー:パンツがシナリオとの必然性をもって描けているか

キャラクター性:パンツがキャラクターとマッチしているか

画:パンツが綺麗に描かれているか

演出:パンツ表現が的確に演出されているか

音楽:BGMとパンツが合っているか

総合的な評価:作品全体を通してのパンツ


※この場においての「パンツ」とは、「パンツ的な何か」や「全裸」及び「おしっこ」なども含みます。







○ とある科学の超電磁砲

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ストーリー:4
キャラクター性:5
画:5
演出:4
音楽:3
総合的な評価:5

総得点:26




冬期アニメ全体を見渡してもかなり上位に入るのではないでしょうか。
表面的には“ただの萌えアニメ”と捉えられてもおかしくない作品でしたが、しかしその実態はえげつないヒエラルキー社会とリアルな人間関係が執拗に描かれた超攻撃的な作品でした。

作品全体に通底する“厨アニメ”への批評精神も中々に面白いものがありましたし、“佐天さんイジメ”に関する処々の議論なんかは読者諸兄もご存知のことでしょう。

その佐天さんに関しては、もちろん、腋、肩、二ノ腕描写は非常に高く評価出来ますし、キャラクター性に関しても、「そこそこ可愛くて簡単にヤレそうな子」という、いかにもラノベのヒーローに自分を重ねては仮初の充足感に浸ることを生き甲斐にするキモオタたちが好みそうな、「この子は俺が助けてやるぜ!キリ」という自己満足的な感情を刺激される、絶妙かつクリティカルなキャラクター描写でした。
“スカートめくり”によって性的な“開放性”が表現されていることも見逃してはなりません。


また、先人たちが苦悩の果てに辿り着いた“水着”だの“ノーパン”だのといったパンチラ回避術をいともたやすく乗り越えていった御坂美琴の「パンツ隠すために短パンはいてるからはずかしくないもん!」は、まさしく“規制議論”への先制攻撃として大きな役割を果たしていました。
“パンツ見せなきゃ恥ずかしくない”という至極単純にして抜本的なパンツ回避法には、数多のパンツアニメに対する痛烈な皮肉を感じましたね。

と、あまりパンツパンツと連呼していると変態の人だと思われてしまいそうなので、事前の予想に反して語り所の多い作品だったという点を含め、「禁書本編より面白かった」という抽象的な総評でもって強引に締めくくっておきたいと思います。







○ ひだまりスケッチ×☆☆☆

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ストーリー:0
キャラクター性:3
画:3
演出:3
音楽:2
総合的な評価:2

総得点:13




「飽きた」の一言しか思い付かないぐらいに「大将、いつもの!」的な作品でしたが、需要に対する作品の方向性としては間違いなく正しい在り方でした。

フェティッシュな脚描写には一定の評価を与えられるものの、必然性も必要性も感じられない、慣例化されたお風呂描写には首を傾げざるを得ません。

もっとも、宮子のノーブラ描写だけは、その不意打ち感を含め、ある程度高く評価しようと思います。

ストーリーに関しては、そもそも「ストーリーが無い」のがこの作品の魅力の一つであるため、あえて0点としましたが決して悪い意味ではありません。

というか、今期放映されている“けいおん!!”なんかもそうですが、アニメ作品における“ストーリー”というものの存在意義、というか、本当に“ストーリー”などというものが存在するのか否か、という議論にこそ興味を惹かれます。
(ということで、「ストーリー:0」というのは作品に否定的な意味ではない、ということを念押ししておきます)







○ ソ・ラ・ノ・ヲ・ト

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ストーリー:4
キャラクター性:3
画:4
演出:5
音楽:4
総合的な評価:4

総得点:24



実質的に冬期アニメは“レールガン”とこの作品との二強でした。

原画とは似ても似つかないぐらいに京アナイズされたキャラ達に遭遇しては、「キャラクター原案:岸田メル」という大きな釣り針に見事に釣られた己の不覚を、今となってはひたすらに恥じ入るしかありません。

そうした、堀口悠紀子へのリスペクトを公言する赤井俊文によるキャラデザや、“音楽”というキーワード、“女の子5人組”というキャラ構成、ジブリ臭の漂う背景描写やBGMなど、“オリジナルアニメ”という触れ込みでありながら、実際にはオリジナルの要素などほとんど無いどころか、無節操に数多の作品の要素をゴチャ混ぜにしたカオスアニメでありましたが、むしろそういった指摘を行うこと自体が「オリジナリティの欠片もない単一的なレビュー」であるという、極めてアイロニカルな事態に直面し、改めてアニメ批評というものの難しさを思い知らされました。


まあそういったアウトラインはさて置き、この作品で真っ先に評価すべきなのはやはり、その綿密で斬新で芸術的なおしっこ表現でしょうか。

濃密なおしっこ描写に感動の嵐が吹き荒れる『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト 第八話』


いや、というかそこしか覚えてないというのが正直な感想なのかもしれませんが、一応うろ覚えながら作品全体の評価を下すと、BGMと背景描写のマッチングなんかは結構良かった気がします。たぶん。きっと。

それから、キャラクター性に関しては、やはりノエルちゃんの存在が非常に大きく、上記第八話における「ずっとトイレに籠ってた」宣言は、女子便所を聖地と崇めるおしっこソムリエ的には“教祖”あるいは“女神さま”と表現するに相応しい振る舞いでした。


何にせよ、おしっこに限らず、パンツの色柄、キャミソールの重要性、クリムトとエロスの関連性、尻、などなど、レールガンと同じく、中々に語り所の多い作品だったのではないでしょうか。







○ バカとテストと召喚獣

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ストーリー:2
キャラクター性:5
画:2
演出:3
音楽:2
総合的な評価:3

総得点:17




面白いと思うかどうかはさて置き、ギャグのテンポや微妙なレベルのパロディ描写なんかはある程度評価できるでしょう。
ボケとツッコミの“間”や、シチュエイションに対する演出効果など、アニメ作品というより“コント”としての完成度が高かったと思います。

“シチュエイションコント”とでも言いましょうか、レッドカーペット/エンタ世代的には面白かったんじゃないでしょうか。
そのあたりは脚本が上手く作られていましたね。

また、パンツ描写に関しては結局第一話でのタイムカウントパンツ以外には特に見所がありませんでしたが、ただ、木下秀吉というキャラクターの特性を生かした“男パンツ表現”はそれなりに良かったのではないでしょうか。

以前に当ブログでも指摘しましたが、「tnkが生えていることに抵抗がある“初心者”」への緩衝材として、同じ容姿で“ちゃんとした女の子”である双子の姉が用意されているというあざとさ親切さを加味しつつ、木下秀吉という非実在青少年への敬意を表して「キャラクター性:5」とさせていただきます。







さて、ここからは全作品通しての「ベストキャラクター賞、ベストOP・ED賞 ベスト声優賞」の発表に参りたいと思います。




ベストキャラクター賞:佐天涙子


学歴社会、ゆとり教育、平成不況、ロストジェネレイション…これら“負”の概念が支配する時代の中で、常に“負け組”のレッテルを貼られ続けてきた残念なキモオタども不遇な紳士たち。

そんな彼らが真に心から求めていた“ヒロイン像”とは何か。

それは、レベル5の超能力者でも、Aクラスの天才女子高生でも、絶対音感を持つラッパ吹きでもありません。

彼らが求めたのは「“無能力者”の俺でもヤレそうな子」という、どこかの“会いに行けるアイドル”と同じようなコンセプトの元で生み出された「普通の女の子」でした。

それが、佐天さん。


多くの“無能力者”たちを炙り出し、鮮やかに釣り上げた佐天さんにベストキャラクター賞を進呈したいと思います。




ベストOP賞:該当なし


残念なことに冬期はデュラララ!のOPが一番好きでした。




ベストED賞:該当なし


残念なことに冬期は聖痕のクェイサーのEDが(ry




ベスト声優賞・男性:下野紘


“バカとテストと召喚獣”での演技を評価しました。
演技、というよりは“間”とでも言いましょうか。
脚本を最大限に生かせる絶妙な間の取り方は中々のものでした。
コント芸人としての今後の活躍に期待します。




ベスト声優賞・女性:新井里美


なんでしょう、もはやこの人以外を選べない空気が漂っていますよね。
今さら俺が言うまでもないでしょうが、“とある科学の超電磁砲”における怪演は他の追随を許さないほどのインパクトがあり、“声優”という職業の特異性をまざまざと見せつけてくれました。
宮崎駿が声優を嫌う理由が分かった気がします。







以上、「今期終了アニメの評価をしてみないかい?8」への便乗協賛記事でした。ノシ









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