水の音、無形の雫

アニメやゲームのレビュー、日常の様々な事象に関する考察など。C86・3日目東P21a

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2013年春期新作アニメレビュー(2) 『ゆゆ式、他』   2013.05.12


問題の便所描写です。第五話です。

yuyu1.jpg

yuyu2.jpg


まず目に付くのは、学校の便所に洗面所が用意されている点です。しかも結構広くてきれい。学校の便所で、外に洗面所があるのは珍しいことだと思いますが、まあそれはそういうデザインということなんでしょう。
それよりも引っかかるのは、ゆずこの後ろに見える便所のドアです。ワイドがかなり広く取られています。
床タイルを300mm角(3枚の長方形が組み合わさった正方形)だと仮定して――ゆずこの身体と重なっている部分や右側の隠れている部分などを想像で補う必要がありますが――およそ1200mm程度の開口であると推測できます。学校の便所のドアとしてはかなり広いと思います。
一つ前のカットを見ると、洗面所のすぐ右側には階段があることが分かります。

yuyu3.jpg


つまり、洗面所の奥の扉が、便所への唯一の入り口であると見て間違いないでしょう。
そのことが分かると、ある一つの仮説が浮かびます。
一般的な家庭の便所の開口で600mm、公共施設なんかでも750mmあれば広い方かと思いますが、さて、少なく見積もっても1Mもの広さの開口を必要とする便所といえば、そうですね、所謂「多目的便所」です。バリアフリー的な観点から、車椅子などで容易に通行できるよう幅が広く取られているわけです。
そしてこの多目的便所に入ったゆずこですが、その前のシーンで、きわめて興奮状態にあったことが分かっています。

yuyu4.jpg


「もうナニか出てる」ほどです。
したがって、「多目的な」便所に入ったゆずこが、おしっこ以外の多目的な行為を行なっていたとしても、決して不自然ではありませんし、むしろその多目的な行為のために多目的な便所に入ったと考えるほうが妥当です。

というところまで考えながら見ていて、恐ろしい事実に気付きました。
以下は連続するカットであり、脚本的にも一つの空間での出来事(ランチョンマットがどうこうという会話)でありますが

yuyu2.jpg

yuyu5.jpg


明らかに便所のドアのデザインが変わっています。
これまで検討してきたゆずこ多目的行為説がパーになってしまいました!

で、これはいかんと改めていくつかのシーンを見なおしていたところ、ちょっと別の部分に興味が移ってしまいまして。

yuyu6.jpg

yuyu7.jpg


アバンでのターン制部室のカットと、先ほどの、便所描写の直前の教室でのカットです。
タイルの大きさに注目してみましょう。
先ほどの便所描写の話で、タイルを300mmで仮定すると述べましたが、それは一般的な規格サイズが300mmを基準につくられているからです。(建材メーカーのサイトなんかを見てもらったら、300mmを基準に150mm刻みぐらいのサイズになっていると思います。ちなみに更に大元の基準は畳の910mmという寸法が基になっています。日本の建材はだいたいそうです。)
部室のシーンに関しては、比較対象として右側の棚があります。通学カバンが余裕を持って置けるサイズで、一般的な棚の規格サイズで考えると、奥行き600mmぐらいかと思われます。実際に画面に定規を当てて測ってみたら、床タイルのちょうど二倍の長さで描かれていましたので、つまり棚のD=600mm、床タイル=300mm角と見てほぼ間違いないと思います。
そうすると、おかしなことに気付きます。(いや、そうしなくてもパッと見で既におかしいんですが。)
ゆずこたちの足のサイズです。女の子の足のサイズがだいたい22mmから24mmぐらいだとして、床タイル300mmと比較した場合、かなり小さく描かれていることが分かります。
また、教室でのシーンにおいてもオナじく、タイルに比べて足がかなり小さい。だけでなく、机の足(奥行き・一般的には450mm~500mm程度)と比較したら、足が小さいというよりはタイルがかなり大きく描かれていることが伺えます。
一方で、エンディング前のラストシーン、三人が廊下を歩いている場面では、足のサイズとタイルを比較すると、ほぼ正確な(整合性の取れた)寸法で描かれています。

yuyu8.jpg


アニメではキャラクターその他がディフォルメされて描かれるのはおかしなことではなく、寸法に整合性がないからといって別段取り立てて騒ぐようなことではありません。が、ちょっと興味が沸いてきたので他のアニメで足元(というか床材)がどのように描かれているか確認してみます。完全に趣味の領域です。


・デート・ア・ライブ

まず士道の家です。

taketatu1.jpg


ちょっと見づらいですが、フローリングの目地を数えて奥のドアと比較します。室内のドア(開口)は750mm、フローリングの幅は70mm~90mmぐらいが規格サイズとして一般的です。
数えてみると、ほんと見づらいんですが、奥のドアの端から端までに、およそ8本のフローリング目地が引かれています。750÷8=93.75なので、まあ何となく規格サイズと整合しています。
続いてはこちら。

taketatu2.jpg


ふぅ。
失礼、間違えました。
こっちです。折紙ちゃんの家です。

taketatu3.jpg


比較するのはローテーブルおよび士道の左腕です。
何となく一般的なテーブルのサイズD=450で考えると、フローリング四枚分なので、450÷4=112.5となります。また、床に着いた士道の左腕、人間の腕の太さがだいたい80mmぐらいでしょうか、それと比較しても、結構幅広なフローリングであると言えます。
規格サイズとしては、120mm程度のフローリング材でしょうか。標準的なものよりはやや幅広ですが、他の比較物との整合性は取れていると考えてよいかと思います。
次に、オナじく折紙ちゃんの家のキッチンです。

taketatu4.jpg


士道の横幅とタイルとを比べると、ちょうど人が一人すっぽり収まるぐらいの幅だと分かります。また、右側の棚、電気ポットが置ける程度の棚ということで、D450mmと見てよいと思いますが、そのあたりと比較すると床タイル=600mm角であると考えられます。水場であり、できるだけ目地に汚れが溜まらないようにする(=目地を減らす)目的を考えると、大きめのタイルでも妥当だと思われます。なお600mmというのは一般的な公衆便所(個室)の横幅とオナじです。
そうするとですよ、このシステムキッチン、およそW4800mmというめちゃくちゃデカいキッチンであることが分かります。というかパッと見でもかなり大きいですよね。コンロとか、一体ナニを作る気なのかと。


・絶対防衛レヴィアタン

ドファンタジーのアニメで規格もナニもないだろうという気もしますが、とりあえず人体モジュールは実社会と変わらないという前提で見ます。

Leviathan1.jpg


奥のテーブルに座っている青服のおっさん(32歳・童貞)をベースにすると、まず足のサイズとの比較で幅300mmぐらいのフローリングかと推測されます。イスのサイズ的にも、それぐらいが妥当ではないでしょうか。商業施設では、一枚が大きめの建材が使われることも多々あります。テーブルはちょっと、デザインが奇抜すぎて比較対象になりませんね。(というかこのテーブル、足の太さに比べて天板が広すぎる気がするんですが。)

Leviathan2.jpg


こちらのカットでも、イスとの比率はそんなに変わっていないように思います。
二人のメイドと比較すると、人体モジュールでひざ下の平均が450mmぐらいでしょうか、フローリングを300mmだとすると、二枚分で600mm、そう考えるとこの二人のメイドさんはかなり足が長いですね。上から見下されながら踏まれたら気持ちよさそうです。


・翠星のガルガンティア

ガルガンティア船団内部です。

hanaharu1.jpg


何も分かりません!
比較対象は沢山ありますが何一つ分かりません。素材も加工技術もがちょっと未知すぎますね。
ただなんとなく、人物と比較すると鉄板一枚のサイズが畳一枚とオナじぐらいのような気がします。
このアニメはもうちょっとちゃんとした検討が必要です。
一応次のカットでは、足のサイズと階段のサイズを比較することができます。

hanaharu2.jpg


人のようなかたちをした謎の生き物二匹の足のサイズを見ると、段板のデプスが倍ぐらい(それ以上?)ありますよね。踏面250mmぐらいが一般的に妥当なサイズだと思いますが、普通に考えて自分の足の倍以上の階段を駆け登るのは結構しんどいと思います。まあ恐らくこの高さの建物なので、万一踏み外しでもしたら大怪我は必至、下手したら死に至ることもあるでしょうから、かなりゆとりを持った設計をしている、とそう考えたら、おかしな描写ではないでしょう。

hanaharu3.jpg

目の保養。


・はたらく魔王さま!

勇者さまの同僚、梨香さんの部屋です。

maoyu1.jpg


比較対象は色々あるように見えますが、どれもフローリングと平行に配置されていたり、テーブルの下にはカーペットが敷かれているなど、なかなか嫌らしい画になっています。
なので、ここでは奥の壁右側に見えているコンセントプレートと比較します。コンセントプレートの規格サイズは70mmです。
これも画面に――自分は一体ナニをしてるんだろうかと思いながら――定規を当てて測ってみたら、フローリングがおおよそ三倍ほどの幅になっていました。というわけで70×3=210、規格サイズ的には180mm~200mm程度といったところでしょうか。わりと幅広です。
別のカットを見てみましょう。

maoyu2.jpg

maoyu3.jpg


上のほうでは、梨香さんの足サイズとフローリング幅がほぼ同じサイズになっています。下のほうは、足の裏がフローリングより明らかに小さいですね。
下のほうのカットでは、右側手前の棚と比較ができますし、テーブルとの比較もしやすいかと思います。テーブルをD600、棚をD300だと考えるとフローリング(200mm)との整合性は取れていると言えます。
また、奥に見える掃き出し窓(カーテンがかかっていますが)と比較してみると、よくある二枚引き違いの掃き出しは開口W1650mmというのが標準ですので、目地の本数を数えてみると200×8=1600で、これもまあ整合性が取れています。
そうするとやっぱり梨香さんの足がかなり小さく描かれている気がします。
次に、魔王城です。

maoyu4.jpg


畳というのはとても分かりやすくて、910mm×1820mmで完全に規格が統一されています。(というか、日本のあらゆる建築物・家具・什器の設計の基準になっています。)
なので、畳と比較すればだいたいの物のサイズは分かりますし、整合性も確認できるわけです。
それで見ると、まず勇者さまが畳の幅のおよそ1/3程度の横幅(ケツ幅)で描かれていて、これは妥当な比率だと思われます。(お家に畳の部屋がある方は実際に測ってみましょう!)
また、キッチン前面が板の間になっていますが、ティッシュ箱の標準的な寸法(115mm~120mm)とほぼ同じ幅の板材が使用されていて、それが4枚で計460mm程度の幅であることが分かります。これは畳基準で455mmという一般的な板の間の寸法とほぼ合致します。(実際パッと見でも畳のおよそ半分で描かれていますよね。)
つまりこのカットはきわめて整合性の高い絵に仕上がっていると言えます。
また、話数が変わって第五話(上記は第四話)でも魔王城内部が描かれましたが、こちらも人体モジュールや窓のサイズなどと比較してかなり正確な寸法比で描かれていると思います。(いい加減論拠を述べるのがめんどくさくなってきました。)

maoyu5.jpg


一方で、ビルから勇者さまが見下ろす街の風景が描かれたカットでは、小タイル四枚で一枚の大タイルになるタイプの歩道になっていますが、ここでは通行人の足がかなり小さく描かれています。

maoyu6.jpg


マンホールの標準サイズは450mm~600mmぐらいだと思いますが、600mmだとしても小タイルがおよそ三枚分、つまり一枚が200mm、これと通行人の足が、真ん中のにーちゃん(27歳・童貞)とほぼ同じサイズ、左側のねーちゃん(24歳・非処女)に至っては半分ぐらいのサイズになっています。踏まれてもあんまり気持ちよくなさそうです。


と、このように、もはや最初にナニをしたかったのかすら忘れてしまいましたが、まあいろいろありますねということで。
とりあえず最近のアニメでいくつか確認しましたが、何か面白い建材が使われているアニメなどご存知でしたらご一報ください。『マジェスティックプリンス』は超技術・超素材すぎて何も分かりませんでしたが。
あと、『フォトカノ』第三話で前田容疑者が新見さんの足元にダイブした場面、廊下の床がピカピカに磨かれていてタイル目地も綺麗に出ていたと記憶していますが、視聴し終えた瞬間に録画を消してしまったので残念ながら再確認できませんし、二度と見ることもないでしょう。なので誰か代わりにお願いします。いやあほんとうに残念です。

以上。

参考
人体寸法平均(手長さ・手首囲・足長さ・足幅など)
身長別-男女のボディサイズ平均

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