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2011年冬期新作アニメレビュー(2) ~性の境界線を越えて~ 『ゾンビ、IS、放浪息子』   2011.01.20



もう既に色々乗り遅れた感漂う新作アニメレビュー第2弾です。
今回取り上げるのは何れもジェンダー、「性」の問題を扱った作品です。



・これはゾンビですか?

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男♂である主人公が「魔装少女」に変身するという、一体誰が得するのかよく分からないアニメですね。
ここで重要なのは、あくまで「魔装少女」であり、決して「魔装少年」にはならない点でしょうか。
「魔装少女」とは、それそのものが「少女」であり、中の人の性別は関係がない――「魔装少女」は「魔法少女」のパロディであり、実質的にはすべての「魔法少女」にも当てはまる――という、「魔法少女の変身前と変身後はどっちが本体なのか」問題に対峙する際の一つの指針となっています。
つまり、魔法少女(魔装少女含む)は、それ自体が一つの「性」であるということですね。
この世は男と女と魔法少女に分かれるのです。

この作品は、例えば古いところでは「らんま1/2」であったり「MAZE爆熱時空」であったり、最近では「けんぷファー」なんかもそうですが、そうした「男と女を行き来する」作品と同様に、「男性と“魔装少女(魔法少女)という性”を行き来する」作品であると言えます。
(「魔法少女」が一つの「性」であると考えると、「奥さまは魔法少女」の存在であったり、「なのは」が年食って陰毛ボーボーになってもなお「魔法少女」と呼ばれる所以にも納得できますよね。)

また、この作品においては、「魔法少女という性」に加えて「ゾンビ」という要素が描かれています。
すなわち、「性」の問題と「生」の問題を並列して扱うことで、「ゾンビの魔装少女に生(=生理)はあるのか」そこから発展して「そもそも魔法少女に生理はあるのか」といった根本的な事項に関する議論が促されるのです。
なかなかに周到な仕掛けですよね。
我々は、この(一見すると)トンデモなギャグアニメを軸に、「性(生)とは何か」という難題に立ち向かうことを余儀なくされるのでしょう。
(もっとも、ゾンビ魔装少女♂の性を考察したところで誰も幸せにはなり得ないというのが最大の難関ですが。)




・IS<インフィニット・ストラトス>

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ハーレムものに見せかけたバリアフリー論アニメでした。
自分の周りに女子が集まってくるのではなく、女子しかいない空間に単身飛び込むことの苦労を思えば、よもやこの作品を「ハーレムアニメ」などと呼ぶことは出来ないでしょう。

この作品で注目すべきところは、一つは女性にしか扱えないはずの「IS」を、男の主人公が世界で唯一扱える、という点。
これは、「男と女」の差異はどこにあるのかという性差問題に他なりません。
(例えばそうですね、生物学的な分類としての男女ではなく、「役割」としての男女であると考えると、主人公は既に何ものかによってアナルを開発されていて、「女としての役割」を与えられていると仮定することができるでしょう。
タイトルでもある「IS」に、「インフィニット・ストラトス」の他に「インモラル・セックス」の意味も込められているという事実に疑いの余地はありませんから、そのことからも、主人公は何らかのインモラルな性事情を持っていると考えるのが妥当でありましょう。)

もう一つの注目ポイントは、女子ばかりの学校、所謂「女の園」に放り込まれた男子がいかにして日常生活を行うのか、具体的に言うと「便所問題」になります。
「女子しかいない」という前提で設計されたであろう学校施設内に、男子用の便所や風呂は存在するのか、また、あろうことか幼なじみの黒髪日笠ボイス女剣士と相部屋になった主人公は一体どこでオナニーすればよいのか、という極めて重要な課題も浮き彫りになります。
(逆に言えば、男子用の生活インフラが整っていない以上は、日常的に風呂場で陰毛の採取を行ったり――黒髪日笠ボイス巨乳女剣士が「先に入る」との言質あり――女子便所でエチケットボックスの中身を回収するといったライフハックを合法的に行うことが出来る幸福な環境だ、とも考えられます。全校生徒の生理周期を見極めることも不可能ではないですよね。)

そうした、「性」に関するいくつかの問題が提起されると同時に、「インモラル・セックス」のタイトル通り、複数の女子との不道徳な性行為が描かれるのではないかと予想するとともに、どこからどこまでが道徳的でどこからが不道徳なのか、といった問題の考察にも期待したく思います。




・放浪息子

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上記2作品で提起された性問題を決着させるために登場したとしか思えないクリティカルな作品でした。
昨今、我々を取り巻く環境は、大きな転換期を迎えています。
「男の娘」や「女装男子」あるいは「BL」や「百合」など、一昔前はニッチな一部の層の間でのみ親しまれていたジャンルが、広く認知され、また受け入れられるようになりました。
そこら中で「性の越境」が行われているのです。

この作品においても、「女装男子」や「男装女子」が描かれ、「男の子は何でできているのか」「女の子は何でできているのか」という疑問が執拗に繰り返されました。
「男」とは何か、「女」とは何かといった、「性の境界線」が問い掛けられているのです。
主人公達が中学一年生、つまり第二次性徴期(男と女の分岐点)である点も示唆的に映るでしょう。
さらには、本編中には「男子便所」で主人公が着替えを行う描写がなされていたり(便所問題)、「普段は家の中でしかしない」女装を街中で行ってみるという、露出趣味への目覚めまでもが描かれているとなると、視聴前に「この作品は放浪息子の砲塔息子が放蕩息子になる話に違いない!」などとほざいていた自分を恥じずにはいられません。

第二次性徴における身体構造の変化や、自らの性欲(または性癖)に対する葛藤であったり、それこそ「生理」に関する諸問題(最近生理のことばっかり言ってる気もしますがたぶん気のせいです。気の性です)など、描かれるであろう、あるいは描かれるべき要素はいくつも存在します。(シリーズ構成を務める岡田磨里であれば、これらすべての要素を描ききることも可能なはず)
様々な性の問題に対する考察とともに、これからの展開から絶対に目を離せない作品になるでしょう。
(個人的には「true tears」におけるオナバードに匹敵するパンチの効いた性描写に期待したいところです。)


以上、新規アニメレビュー第二弾でした。\(おわり)/
取り上げた作品で提示された問題が結局何一つ解決出来ずにただまとめただけみたいになってしまいましたが、まあ、今後の進展に期待しつつ興味深く見守っていきましょう。\(投げっぱなし)/













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このノリは、僕にはすごく合っている気がする。 これはゾンビですか? 第1話 『はい、魔装少女です』 の感想です。1話目なので、なるべくネタバレ無しでやります。観るアニメを探している方の参考になるように。

メルクマール | 2011.01.21

天才魔装少女ハルナ。しかし、武器がチェーンソ\ー。また関係のない人まで巻き込んで大暴\れするのは、ちょっとねぇ。

ゼロから | 2011.01.22

難しいことを考えると頭が痒くなる佐々かなこ。千葉さおりの本での打撃もインパクトがありますね。どのおんなのこキャラクターも強烈な個性ですね。

ゼロから | 2011.01.22
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