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女子便所から発生するドラマ 『放浪息子 第7話』   2011.03.09


「放浪息子」の話題です。
先日放映された第7話がちょっと感動的だったので。

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例えば今期で言えば「君に届け」であったり、広い意味では「まどか☆マギカ」や「IS」なんかもそうなんですが、楽しく視聴している一方で「お前ら自分が思ってることちゃんと人に伝える努力しようぜ」とか「報告・連絡・相談をしっかりしてたらここまで捻じれることもないだろうに」とか「とっととコクって爆発しろよ」などといった無粋なことを思ってしまったりもするわけです。

そんな中、我らが女装系主人公にとりんは、極めてナチュラルに安那ちゃんのケータイ番号を入手するのみならず、突発的に勢い任せで告白してしまいます。

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安那ちゃんの方も、「好きの意味が違うよね」といったようなめんどくさいことは言わず、ストレートにオッケーします。
この、恋愛ドラマにしてはあまりにもあっさりとした、しかしてこの作品はべつに恋愛ドラマではないのだからこれでいいんや的なカップリングの成立過程に、他の作品では味わえない清々しさを感じたものであります。

そうした、にとりんの本能的かつ大胆な「男らしさ」とでも言うべき本質が描かれる一方、そのにとりんに特定の感情を抱くオトメたちと言えば、にとりんと安那ちゃんのカップル成立にショックを受けSAN値が急降下することになります。

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皮肉なことに、「男の子になりたい」と願っていた高槻さんの女々しいオトメ気質が浮き彫りになってしまうのです。

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あるいは、「何もしないから」などと言いながらにとりんを強引に家に連れ込むなど、JKに援助交際を迫るおっさんじみた言動を随所に見せていた千葉さんも、家に引き篭もり気怠げな空気を漂わせます。

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何か妙に色っぽくて思わずブヒブヒと鼻が鳴ってしまいますね。

ここで明らかになったのは、男の子になりたかった高槻さんと、おっさん思考の千葉さんの「女の子らしさ」なわけでありますが――「女の子になりたい男の子と男の子になりたい女の子」などと謳っているわりには、その主人公たちは誰よりも「男の子らしい男の子」と「女の子らしい女の子」だったわけですね――それらを巧みに演出していたのが「女子便所」という空間でした。

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内面の「女」が露呈してしまう二人によって、二度の会談が行われたのが、「女子便所」という聖域(性域)であった点は看過できないでしょう。
この二人は紛れもなく「女」であると宣言すると同時に、男には立ち入ることの出来ない場所――女子便所とは「男性」を排除する隔離空間である――での対話を通して、この二人は(特に高槻さんは)結局はどうあっても「男」にはなれない、どうあがいてもその内に秘めた「女」を消去することはできないという、切なくも無慈悲な現実が突き付けられるわけです。
もちろん、その際に描かれた高槻さんの生理描写を見落とすことなど絶対に出来ません。

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女子便所という隔離空間、そして生理という「女性」特有の現象、これらがこの第七話における最重要ポイントでありました。
本作でシリーズ構成を務める岡田磨里と言えば、生理(またはそれに準ずる)表現を多用することでも有名ですが(一番分かりやすいのはDTB二期)、この、ターニングポイントともなるべき回で高槻さんの生理が描かれたのには大きな意義があったはずです。(今回の話だけでなく今後の展開への布石でもあるのではないか。)

また、「便所」という空間のドラマ性が描かれたのも決して無視できないでしょう。
便所には人を集め、人生を交錯させるだけの魔力があります。(例えば、ある意味この作品の対極にある「君に届け」でも、「便所」での井戸端会議からドラマが展開されていました。)
事実として、OPでは便所における男女のピクトグラムが象徴的に描かれていますし

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にとりんが「変身」するための装置としても機能しています。

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もしかしてこの作品の舞台は学校ではなく便所なのではないかとも思ってしまいますよね。(同じ岡田磨里作品である「フラクタル」の第5話において、クレインが真っ先に取り組んだ仕事が「便所掃除」であった点からも、脚本レベルで便所の重要性が意識されていることが伺えます)


さて、以上のような、便所空間のドラマ性であったり、生理表現に関する新たな議論に目を奪われるのも結構なことなのでありますが、これらの問題と同様に、あるいはそれ以上に大きな関心を引かれるのがアンニュイモードに突入した千葉さんの生活態度についてでありましょう。

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つまり、「誰かの愛人になろうかしら」などと普通は思いつかない極めて性的な発想を口に出しつつくだを巻く千葉さんは、この日(あるいは次の日も)果たしてお風呂に入ったのか否か、この一点をこそ考えたい。
学校辞める宣言して登校拒否するほどに「無気力になった」人間がお風呂に入る気力が沸くものか否か。
また、寝間着に着替えることはあっても、パンツまで履き替えるのはめんどくさいのではないか、すなわちパンツはきかえてない可能性も捨てきれないのではないか、そういった議論をこそ我々は推し進めなければなりません。(ヘタすると便所に行くのすらめんどくさくなってペットボトル排泄を行う可能性さえも。)

と、いったあたりで、上記の千葉さんお風呂入ったのか否か問題をいつものように丸投げして、有意義な論が出てくることに期待しつつ締めたいと思いますが、最後に一つ、にとりんと安那ちゃんの交際にショックを受けてしまった千葉さんですが、彼女の性格(性の格=性欲の強さ)を考えるならば、しばらくして立ち直ったら絶対に「にとりん×安那ちゃん」でオナニーするはずだと断言しておきます。


以上、気怠げに弛緩した千葉さんの画像を貼り付けたかっただけの記事でした。













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